1.カーボンホイール購入の動機
皆さん、こんにちは!チャリダーMです。
今回は、念願のカーボンホイール購入についてのご報告です。
これまで主だったパーツはカスタマイズを行い、かなり満足している状態でしたが、一点、迷っていたパーツがあります。それはホイールです。
ホイール自体も、完成車からボントレガーのトップグレードであるパラダイムエリートにカスマイズして、その性能には何の不満もないどころか、自分のレベルではこれでいいのではないかと思えるほどのアルミホイールです。
漕ぎ出しの軽さ、巡航時の回転性の高さ、登坂能力も、私の貧脚を十分にサポートしてくれます。そんな状況にもかかわらず、なぜ交換するのか。その理由は四つあります。
①リムハイトを高くすることで、巡航スピードをアップさせてみたい
リムハイトを高くすれば、エアロ効果で巡航スピードを上げることができます。それを体感してみたいのです。ただし、あまり高いハイトは、自分のライドレベルからして、横風の影響をもろに受けるのは少し不安です。もうオッサンですし。
そこで、横風の影響をそれほど受けない35~40mm程度のハイトのセミディープに抑えること、ある程度登坂に耐えられる重量(できれば軽くしたい)のものを条件にすることにしました。
レースに出てスピードをガンガン出す必要もないので、空力とコントロール性のバランスを重視、そしてなによりも安全を最優先に検討することにします。
②リムハイトを高くすることで、見た目をカッコよくしたい
リムハイトが高くなれば、見た目の迫力、精悍さが大幅にアップします。ロードバイクの見た目はホイールが大きなウェイトを占めているといっても過言ではありません。
①の制約はあるものの、現状の21mmよりアップできれば良しとすることにしました。結局はカッコよさにこだわっているところは否めません…。
③チューブレス対応のもの
最初はチューブで乗るつもりですが、将来的にはチューブレスも試してみたいという思いがあり、この仕様が備わっているものにします。シュワルベの最新のプロワンあたりを試してみたいと検討中です。
チューブレスはパンク時にチューブがあれば何とかできそうですが、チューブラーはタイヤを持ち歩きたくはないので、今のところ考えていません。
④他人とあまり被らないもの
どこいっても定番、王道のホイールを見かけると、ひねくれ者の私は、他人と被らないものにしたくなる習性がありまして、それならボントレガーでもいいか、そんな感じです。
2.ボントレガーのアイオロスプロ3を選んだ理由
結果、選んだホイールはボントレガーのアイオロスプロ3です。トップグレードであるアイオロスXXXのいわゆる廉価版になりますね。
最初は、カンパニューロのボーラワン35、マビックのコスミックプロカーボンUST、XXX4なども候補に挙げて検討はしていたのですが。
上記の条件を詰めていくと、ボントレガーのアイオロスプロ3で落ち着いてしまいました。正直、トレック乗り以外はまず間違いなくこのホイールを使用しないでしょうし、インプレ記事もあまりありません。
カーボンの取り扱いには定評のあるトレックです。傘下のボントレガーのカーボンホイールもユーザーは限定されますが、信頼できるホイールだと思っています。
トレック乗りでも、高いXXXを選択する方が多いかもしれません。現に同じお店で高校生がXXX4を購入していました…(敗北感)。それでも、プロ3を選んだ理由はあらためて以下のとおりです。
- 重量、ハブなどを含め突出した性能はないが、自分が求める条件に全体的にバランスよく合っている。
- 見た目が自分的には満足できるカッコよさ。フレームの色と相まって足回りが引き締まる印象。
- エモンダSL6は、このアイオロスプロ3を組み込んだ完成車が販売されており、フレームとのバランスがよいのではないか。そもそもボントレガーのホイールはトレックに合わせて開発されているので相性も重要視。
- このホイールを履いている方は、そんなにいないかな。ちょっとした特別感(そんな立派なホイールではありませんが…)。
そして、『カーボンホイール・ケアプログラム』なる2年保証サービスがありまして、走行中に起こった不慮の事故により破損した場合は、新品と交換ができるのです。これは最初のカーボンホイールにとっては、結構安心度が高いですね。
3.アルミ(パラダイムエリート)との性能比較
現状のパラダイムエリートと新しいアイオロスプロ3の比較表です(両方ともリムブレーキ)。
項目 | パラダイムエリート | アイオロスプロ3 | 比較コメント |
---|---|---|---|
リムハイト | 21mm | 35mm | +14mm |
内幅 | 19.5mm | 19.5mm | 同じ |
外幅 | 25mm | 27mm | +2mm |
重量 | 1,490g | 1,506g | +16g |
うちフロント | 655g | 656g | +1g |
うちリア | 835g | 850g | +15g |
ハブ | DT Swiss 36Tスターラチェット | ボントレガー24ラチェット3つ爪(DT Swiss OEM) | パラダイムエリートのほうがランクは上 |
スポーク | DT Swiss エアロライト | DT Swiss エアロライト | 同じ |
チューブレスレディ | ○ | ○ | 同じ |
エアロ形状 | 空気抵抗軽減のため絞り込んだ形状 | XXX同様の丸みを帯びた形状 | アイオロスプロ3のほうが上 |
値段(税抜き) | 111,200円 | 184,000円 | +72,800円 |
うちフロント | 51,000円 | 84,000円 | +33,000円 |
うちリア | 60,200円 | 100,000円 | +40,200円 |
- リムハイトは14mmアップするも、重量は+16gとほぼ変わらずなんとか許容範囲。本当はもう少し軽ければ言うことないのですが、値段の高いXXXのようにはいきませんね。
- ハブはパラダイムエリートの方がランク的には上。プロ3も信頼のDT SWISSのOEMではありますが、スターラチェットにしてほしかったです。
- カーボンの素材分だけ金額アップする代わりに、ちょっとエアロ化できるイメージでしょうか。
- 廉価版とはいえ、税込みで20万円。もはや金銭感覚が狂っています。
パラダイムエリートのインプレ記事はこちらです。
4.アイオロスプロ3のインプレッション
パラダイムエリートとの比較でアイオロスプロ3のインプレをまとめてみました。タイヤはボントレガーのR4、チューブもボントレガーのライトウェイトチューブと同じ条件での比較です。
項目 | パラダイムエリート | アイオロスプロ3 |
---|---|---|
①漕ぎ出しの軽さ | とても軽い。中低速はするする加速するイメージ | 思ったよりも軽い。中低速での加速ははパラダイムにやや劣るか |
②巡航性能 | 30kmまではスムーズ。35kmからは少しだけ頑張るイメージ。 脚を止めてからの惰性でかなりスピードを維持できる。回転性は高い。ハブの性能の高さを感じる | 30km以上に乗せてからの推進力が高い。35kmから40km以上までスムーズに加速(ギヤ1枚軽め)。巡航性能も高い。脚を止めてからのスピード維持もパラダイム以上。ただし調子に乗ると貧脚には堪えるかも |
③登坂能力 (何分自分の貧脚に問題あり) | そこそこ頑張れる。本来足回りは軽いはず | 緩やかな坂は巡航スピードでクリア。ダンシング時も安定感高そう。激坂を含め登坂はこれから試走(本当か) |
④見た目・デザイン | かなり絞られた形状でシンプル。ハイトは低いが美形 | シンプルなデザインで綺麗。マットブラックのリムにブラックのデカールが渋い。ほどよいハイトでかなりの美形 |
⑤乗り心地 | かなりしなやかで快適でありながら、剛性感も高い | しなやかさもあるが、剛性感ありやや硬めか。アルミとカーボンの突き上げ感の違いがあるかも |
⑥ブレーキ性能 | 問題なし | 問題なし。キュルキュル音がなんとも心地良い。ブレーキ面のカーボン繊維が透けてカッコいい |
⑦ラチェット音 | 品のいい鳴き声 | 少し大きめのセミの鳴き声 |
⑧総合 | 平地・坂どちらでも快適に使えるオールラウンダー | 平地有利、坂もそれなりに使えそうなオールランウダー |
5.まとめ
まだ、乗り込めていませんが、全体のバランスが良くて、乗りやすい印象を受けます。フレームとの相性もいいのではないでしょうか。
ホイールの評価は、フレーム・タイヤ・チューブと一体でどうなのか、ということになるのかと思います。条件が違えば、かなり評価は変わるのかもしれません。
ちなみにタイヤとチューブはいつもケチらないようにしています。ほかのパーツと比べれば、トップグレードでも比較的お安い金額で、乗り心地を改善できるお手軽なカスタマイズです。
DTS Swiss OEMのボントレガーオリジナルハブは、かなり力強く回ってくれます。脚を止めてからの残りも、パラダイムエリートより長いですね。空力の影響もあるのかもしれませんが、明らかに平地での巡航スピードが上がりました。
ちなみに、いつもの20kmタイム計測では、平均時速1.5~2kmのアップとなりました。これがホイール効果なのか、自分が頑張ってしまったのかは定かではありません。ギヤ1枚軽くなった分、ケイデンスを上げることができました。
パラダイムエリートもそうですが、やはりDT Swiss系のハブは、がっちりと安定しており信頼できます。メンテナンスが簡単なところも魅力です。
漕ぎ出しの軽さや加減速も、パラダイムエリートと遜色ありません(言い切ってしまいましたが、パラダイムのほうが気持ち軽いです。やっぱり、ここはスターラチェットの伝達効果があるかもしれません)。
ブレーキ性能は、ボントレガー仕様のブラックプリンスのブレーキパッドが使用されており、アルミと変わりません。雨の日は絶対に乗らないことにしているので、ブレーキ性能は心配していません。キュルキュル音がかっちょいいです。
ただ、熱問題は一般的にあるので、下り坂などでは、ポンピングしながらとか、あまりリムに負担をかけないようなブレーキングには注意していきます。ブレーキシューの減りもこれから気がかりではあります。
アイオロスのXXXとは値段も性能も比べようもないのですが、自分の乗り方やレベルには適したカーボンホイールです。
なんでもないようなカーボンホイールが、幸せだったと思う(「ロード」の歌詞にのせて)、そんな感じです(イマイチか)。
しばらくは、このアイオロスプロ3で、カッコよくゆるっと楽しんでみます。
にほんブログ村
ロードバイクランキング