1.抵抗との戦い
皆さん、こんにちは!チャリダーMです。
先日、零度から5℃程度、風速3m程度の環境下、彩湖を20周してきました。1周4.6kmなので92km。腰痛やら向かい風で、結果は散々だったのですが。
冬はそもそも走りが重く感じますよね。向かい風があるということは追い風もあるのですが、どうも春夏秋ほどスピードが伸びない…。
ロードバイクはさまざまな抵抗との戦いでもあります。特に冬はそれが顕著になる季節です。
この点は、ほかの方もブログでも書かれていますが、あらためて自分なりに、空気の抵抗、ライダー自身の抵抗、ロードバイク自体の抵抗の観点から考察してみました。
それからその対策として、どうしたら快適にライドできるのかも検討してみました。ちんたらしか走れない自分には、あまり影響はないのかもしれませんが。
2.走りが重く遅くなる要因
①気圧、気圧の低下による空気抵抗の増加
気象庁の過去30年の東京の気圧と気温のデータから、月ごとの空気密度を計算してみました。
月 | 平均気圧(hPa) | 平均気温(℃) | 空気密度(kg/㎥) |
---|---|---|---|
1 | 1012.8 | 5.4 | 1.2669 |
2 | 1013.1 | 6.1 | 1.2641 |
3 | 1012.3 | 9.4 | 1.2483 |
4 | 1011.1 | 14.3 | 1.2256 |
5 | 1009.0 | 18.8 | 1.2042 |
6 | 1006.2 | 21.9 | 1.1882 |
7 | 1005.8 | 25.9 | 1.1719 |
8 | 1007.1 | 26.9 | 1.1695 |
9 | 1010.2 | 23.3 | 1.1873 |
10 | 1013.8 | 18.0 | 1.2133 |
11 | 1015.3 | 12.5 | 1.2384 |
12 | 1014.0 | 7.7 | 1.2580 |
空気密度が最も高いのが1月、最も低いのは8月となります。空気抵抗は空気密度に比例するので、1月が空気抵抗が最も高く、8月は最も低いということになります。
1.2669(1月)÷1.1695(8月)=1.08
1月の空気密度は8月に比べて約8%増加するので、空気抵抗も8%増加することになります。
ロードバイクの抵抗の80%が空気抵抗と言われているので、0.8×0.08=0.064となり、6~7%の影響度があることになります。
これは体感できるレベルですよね。スピードが遅くなったと感じる一番の要因です。
②冬用ウェアの影響
空気抵抗の影響が80%なので、自分自身が一番の抵抗になっています。
冬はどうしても厚着しがちです。これだけで抵抗が増えます。夏は薄手1枚、エアロ系のジャージで走ることができますが。冬はそうはいきせん。
ゴワゴワしたジャケット、グローブやらで着膨れて、空気を受ける面積、重量も増加するので、空気抵抗が増加する大きな要因となりますね。
③筋力の低下
気温の低下で筋力が低下します。
寒い日に運動をすると筋肉は収縮して体温が上がります。同時に血管を収縮させて体温が外に出るのを防ごうとするため、疲労がたまりやすくなるとのこと。
その結果、筋肉は硬くなり、血流も悪くなります。筋肉が硬くなると、弛緩しにくくなるため、パフォーマンスが落ちるようです。
また冷たい空気をいきなり吸っても、肺が十分に取り込むことができず、酸素の吸収効率も落ちてしまうようです。
④タイヤの冷えによる転がり抵抗の増加
冬はタイヤのゴムが冷えて硬くなっています。タイヤの転がり抵抗は、ゴムが硬くなると柔軟性がなくなり大きくなります。
ということは、走りが重くなります。F1でもスタート前は左右にローリングしてタイヤを温めているのも同じ理屈です。
スペシャライズドでは、温度が8℃変わると転がり抵抗は5%程度変化するデータがあるようです。
ロードバイクの抵抗の10%~20%がタイヤの転がり抵抗と言われているようなので、その0.5%~1%程度でしょうか。
⑤チェーンが汚れやすい
空気が乾燥して土埃が舞いやすくなることで、チェーンが汚れやすくなります。オイルが付いているので余計ですね。クルマも冬は汚れやすいのと同じ理屈です。
汚れやすくなることで、チェーンの回りが悪くなるのではないかと。これは、この冬感じたことなんですが。
3.快適にライドする方法
それでは、冬に少しでも快適にライドするには、どうすればよいのか。少し大げさに書いている部分もあるのでご容赦ください。
①風の弱い日に走る、強い日は乗らない
まずは、風の強い日には乗らないことです。冬の冷たい向かい風は、体を冷やすので動きが悪くなります。
追い風も夏ほどは空気抵抗の影響で思ったほどは伸びません。ちょっと極論にはなりますが、乗るのを止めたほうが無難です。不快感だけが残ります。
風の影響を受けるということは、少しでもエアロにすることです。フレームをエアロにしても肝心なライダーの体がエアロになっていないとですね。自分に言ってます。
②なるべく薄手のウェアを着る
空気抵抗を減らすには、なるべく厚着をしないことです。かといって寒すぎると身体が動かなくなるので、適度に防寒・保温できるウェアが条件です。
なるべく薄手のウェア、ごついジャージは着ない、パタパタするウィンドブレーカーなどは空気抵抗にはもってのほかです。身体に余計なモノは付けないことですね。
ただあまり薄着でも身体が冷えてしまうので、ギリギリのウェアで保温・防寒できる厚さにしておくことです。
③ウォーミングアップを念入りに
筋肉の動きが悪いので、ライド前のストレッチは夏よりも念入りに、乗り始めはいきなり全開ではなく、徐々にケイデンスをあげて身体をアップしていくことです。
当たり前なのですが、結構忘れがちですよね。ついつい頑張って最初から回してしまっている自分がいます。
ウォーミングアップを十分にやって筋肉をほぐしてから乗ることで、腰痛などを防ぐこともできます。
④酸素供給のアップ
これは、冬限定というわけでもありませんが、筋肉への酸素供給力をアップさせるためにオキシアップのサプリが効くのではないかと。
特に、筋力の低下がみられる冬は効果があるのではないかと推測しています。これは医学的根拠はなにもありません。個人的な感想として受け取ってください。
いろいろ調べてみましたが、冬にヘモグロビンが減少するような研究データは見つかりませんでしたので。
ただ、血液は筋肉に酸素と栄養を届け、老廃物を回収するので、血流アップを図り酸素供給を増やすことは大切かと思います。
⑤オイルはサラサラ系
粘度の高いオイルは土埃を拾い汚れやすくなります。そこで、粘度の低いサラサラ系のオイルのほうが汚れにくくチェーンの回りは良くなるのではないでしょうか。仮説ですが。
4.まとめ
ロードバイクはさまざまな抵抗との戦いです。抵抗を感じるには、それなりのスピードで走ってなんぼということなんでしょうかね。
私のようなもともとパワーのない貧脚ライダーには、冬の影響はそれほど大きなものではないのかもしれません。
夏は暑さでバテルというデメリットもあるわけで、必ずしも冬のほうが単純に遅くなることでもないとも考えられますが。
負荷の高い冬にトレーニングや走り込みをしておくと、春以降軽く走ることができると言われています。
そういう意味では、この寒い冬にちょっと頑張って、楽しい春を待ってみるかという気持ちです。ついでにコロナも収束していることを期待して。
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