1.「運動脳」アンデシュ・ハンセン
皆さん、こんにちは!チャリダーMです。
読者の皆さんは、ロードバイクやクロスバイクでサイクリングなど運動を楽しんでいることと思います。
私もそんな一人です。
最近、スウェーデンのアンデシュ・ハンセンさんが書いた「運動脳」を読んでみました。
大ベストセラー「スマホ脳」の著者ですね。
この「運動脳」もスウェーデンで歴史的ベストセラーとのこと。
2.サイクリングは脳に効く!有酸素運動万歳!
脳にとって最高のエクササイズは、体を動かすこと、運動が最も効く!
ウォーキング、ランニングをすることで、気分が爽快になるだけではなく、集中力や記憶力、創造性、ストレスに対する抵抗力も高まる。
そして情報をすばやく処理できるようになる、つまり思考の速度が上がり、記憶のなかから必要な知識を効率的に引き出せるようになる。
言っていることは、徹頭徹尾これだけなのです。
とにかく運動は脳に最高なんだぜと。
いろいろなデータに基づいて実証されているので、この本を読んだあとは、もう運動をしなきゃいけないという強迫観念すら感じます。
また、ウォーキングよりは、心拍数が適度に上昇する有酸素運動のランニングが推奨されています。
そしてサイクリングも同様であると。
これが、今回の一番のポイントです。
サイクリングをやっていることは、間違っていなかったのだという幸福感と安心感をもたらしてくれる良書なのです。
体を動かすことで、「心拍数や血圧が上がっても、それは不安やパニックの前触れではなく、よい気分をもたらしてくれるものだ」と運動が脳に教え込むのである。と。
不安や悩み事を克服するには、体を活発に動かすことで改善する、不安や悩み事で深刻な症状がある人こそ運動すべき。ということ。
有酸素運動の効用をこれでもかと、冷静沈着に淡々とたたみこんでくるのです。
3.印象的なフレーズ
脳の機能を高めるには戦略的に運動するほうが、パズルや脳トレよりはるかに効果があることを、研究結果がはっきりと証明している。驚いたことに、脳は頭を働かせようとするより、身体を動かすことでこそ威力を発揮する器官らしいのだ。
私たちの脳は100年経っても1万2000年経っても、さほど大きく変化していない。
生活習慣は一変し、その結果、もともと身体が適応していた生活からはますます遠ざかってしまったが、あなたや私の脳は、今もまだサバンナで暮らしている。そして、私たちが活発に動くことに、脳は何よりも敏感に反応する。
もはや食料を調達するために狩りに出かける必要はなく、インターネットで注文までできる時代だ。
それでも、ほんの少し祖先の生活に近づけば――つまり身体をもっと動かせば、私たちの脳は、今よりもずっと効率よく働いてくれることだろう。
あなたの脳には「泳ぐためのプログラム」や「自転車に乗るためのプログラム」、「署名するためのプログラム」が保存されている。あらゆる動作がこの機能ネットワークによって制御され、基本的に、すべてのネットワークは脳の細胞同士の繋がりの集合体で構築されている。
1つのプログラムだけでも脳の様々な領域の細胞が関わっており、プログラムがスムーズに実行処理されるためには――つまり、スムーズに泳いだり、自転車に乗ったり、署名したりするためには、脳の各領域がしっかりと連携しなければならない。
脳は絶え間なく変わりつづける、この上なく複雑な生態系と考えていい。子どものころや、何か新しいことを学んだときだけでなく、変化は一生を通して続く。あらゆる感覚、あらゆる思考……何かを経験するたびにその痕跡が刻まれて、ほんの少しずつあなたは変わる。
今日の脳は、昨日の脳と同じではない。脳は、永遠に開発途中の未完成品なのである。
脳には、細胞から細胞へと情報を伝えるための物質がいくつかある。専門用語で言う「神経伝達物質」だが、なかでも最も知られているのが「ドーパミン」だ。
(中略)ドーパミンがたっぷり放出されるとポジティブな気分になり、その行動を繰り返ししたくなる。脳がまた同じことをしろと催促するのだ。
なぜ、運動すると心地よい気分になるのか。
それは私たちの祖先が、狩猟や住み処を探すときに走っていたためだと考えられている。どちらも生き延びるための行動であり、そのために脳が報酬を与えてくれていたのである。
アメリカの研究チームが、120名の被験者を対象に、1年の間隔を空けて2回、MRIで脳をスキャンして海馬の大きさを測った。
実験に先立ち、被験者たちは無作為に2つのグループに分けられ、異なるタイプの運動を行うように指示された。いっぽうは持久力系のトレーニング、もういっぽうは心拍数が増えないストレッチなどの軽いエクササイズだ。
1年が経過すると(中略)軽い運動を行ったグループの方の海馬は、1.4%縮んでいた。とはいえ、海馬は1年で約1%縮むのだから、これも騒ぐほどではない。
それよりも研究者達の目を引いたのは、持久力系のトレーニングを行った被験者達の海馬がまったく縮んでいなかったことである。それどころか、成長して2%ほど大きくなっていたのだ。
まず何よりも重要な点。それは、たとえわずかな1歩でも脳のためになる、ということだ。
もちろん5分よりは30分のほうがいいが、5分でもまったく価値がないわけではない。あなたが楽しいと思える活動からしてみよう。
(中略)そして、有酸素運動を中心に行おう。筋力トレーニングも脳によい影響を及ぼすが、どちらかというと有酸素運動の方が望ましい。
4.まとめ
58歳のおっさんに夢と希望を与えてくれました…。
確かにサイクリングのあとは、ストレスが発散できていることを実感できますが、脳をここまで鍛えてくれるとまでは思ってもいませんでした。
これを読んでからは、とにかく運動すること、そしてサイクリングを継続していこうと強く決意した次第です。
ほどよい有酸素運動が脳にも体にも良い効果を与えてくれます。
自分的には、ここが結構ポイントではないかと。
適度にハードに楽しくライドですかね。
あまり頑張りすぎると、壊れそうです。
アスリートではないので。
なにはともあれ、一回読んでみることをおススメします!
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